日本にいたから捕まった,オランダにいたら無罪だった,という法に,「価値」などない。価値づけされる法など,あってはいけないのは,当然のこと。
オランダに設立されたザ・オネスト・シーフ社は,独自のファイル共有サービスを開発するとともに,カザーをはじめとする世界中のファイル共有サービス企業をオランダに誘致しようとしている。オランダでは昨年3月,カザーに対しての著作権侵害訴訟で無罪の判決が出ている。
間抜けな話だ。ぃゃ,オネスト・シーフがではなく,今の社会が,だ。イラクと北朝鮮を悪者にすることで成り立つ社会,または一部の人にとっては米国を悪者にすることで成り立つ社会。どちらにしても,エゴとエゴの中で,自分,または自分たちの国の優位性と正義性を示し合うことでしか成り立たず,それ,しか,ない。
著作権にしても同様で,自分,そして自分の国の著作権だけが絶対であり,それに逆らうものはすべて悪であると云う論理。何百回でも繰り返しましょう。ネットワークでは,すべての情報は共有され,利用される。ウェブ上ですべてのテキストが共有され,利用されているように,自分の音楽や映像だけは別だという話は成り立たない。あなたがどう思おうと,すべての情報は共有され,利用される。別にオランダに移り住む必要などない。ネットワークにはネットワークの法があり,秩序がある。嫌なら出ていけ。そして,リアルという過疎地で,死に絶えればいい。
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